ニュートリノ“変化の兆候観測”
物質を構成する最も基本的な粒子素粒子の一種「ニュートリノ」が、別の型へ変化する兆候を観測することに成功したと茨城県つくば市の研究グループが発表しました。研究グループは、宇宙の成り立ちを解明する重要な手がかりになるとしています。
観測に成功したのは、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構の小林隆教授らの研究グループです。研究グループでは東海村にある実験施設「JーPARC」の加速器という装置を使って、物質を構成する最も基本的な粒子素粒子の一種のニュートリノを大量に発生させました。そして、およそ300キロ離れた岐阜県にある施設「スーパーカミオカンデ」に向けて発射し、どのように変化するか観測する実験を進めてきました。その結果、ニュートリノが3つある型のうち「ミュー型」から「電子型」に変化する兆候を捉えることに成功したということです。「ニュートリノ」については、これまで別の変化のパターンは見つかっていましたが、ミュー型から電子型への変化の兆候が観測されたのは、世界で初めてだということです。研究グループは、宇宙の成り立ちを解明する重要な手がかりになるとしています。小林教授は「宇宙の成り立ちを説明するための素粒子物理学は、日本が世界をリードしてきた分野で、さらに研究を進め発展に貢献していきたい」と話しています。研究グループは、さらに実験を進めることにしていますが、東海村のJーPARCが震災の被害を受けたため、実験の再開は早くてことし12月以降になる見込みだということです。 Read More
No comments:
Post a Comment